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ズームレンズの特徴

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ズームレンズはデジタル一眼レフカメラをはじめた方の多くが購入するレンズです。ズームレンズは焦点距離を変化させることにより、写せる範囲を変化させることができます。 
コンパクトデジタルカメラのレンズもズームレンズです。



メリット

ズームレンズを使うメリットは簡単に被写体に寄ることができる点です。撮るものが動かない被写体なら自分が動けば良いですが、運動会のように被写体が近づいたり遠ざかったりするものはなかなか単焦点レンズでは対応することができません。ズームレンズはズームリングを回すだけで自分が動いたのと同じようにグッと被写体に近づけるわけですから使い勝手は単焦点レンズの比ではありません。

また、ズームレンズは広角側から望遠側までが一本でカバーできるので携帯しなければならないレンズの本数が少なくなります。



デメリット

ズームレンズは構造上仕方のないことなのですが単焦点レンズよりも画質が低いことは明らかです。ズームレンズは色がにじんで見えたりする収差を抑えて倍率を上げるために特殊低分散レンズや非球面レンズを多用しているので、構成するレンズ枚数が多くなってしまいます。

透明に見えるガラスを重ねていくと少しずつ濁っていくのと同じように枚数が多くなるとどうしても画質が低下してしまいます。それと同時に光の一部がレンズごとに少しずつ反射されるのでロスが大きく暗いレンズになってしまいます。それが、ズームレンズ最大の欠点といえます。

単焦点レンズは焦点距離を変化させる必要がないためレンズの構成枚数を少なくすることができるので画質が高いのです。

また、利便性の面では、ズームレンズを使うことでレンズの携帯本数は少なくなりますが、構造が複雑になるために一本の重量が重くなってしまいます。

無論、何十万もするものであればひずみやゆがみも低減され、単焦点レンズと変わらないほどの明るさのものがありますが、これからデジタル一眼レフカメラをやっていこうという人には高すぎますね。最近ではそこまでの値段は出さなくとも技術の進歩で明るさ、重量、歪曲補正などの弱点は克服されつつあります。



ズームレンズの種類


広角ズームレンズ

広角レンズとは、一般的に焦点距離が28mm(35mm換算)以下のことをいい、広角ズームレンズはおおよそ28mm前後の焦点距離で可変できるレンズのことをいいます。

初心者の方にはあまりなじみのないレンズと思われがちですが、その広い画角で、ダイナミックな撮影ができるのが人気です。




標準ズームレンズ

最も普及しているズームレンズで、一般的に焦点距離が50mm(35mm換算)を中心に可変できるレンズのことをいいます。入門向け一眼レフのKIT(キット)レンズにもよく使われているレンズで、18-55mm(35mm換算でおよそ28〜83mm相当)という一般的なキットレンズもこの標準ズームレンズに含まれます。

コンパクトデジカメの3倍ズームとよく似た画角なので、一般的に使う様々なシーンに対応できるレンズです。




望遠ズームレンズ

望遠レンズの定義は決められていませんが、一般的には標準レンズ50mmより焦点距離が長いところで可変できるレンズのことをいいます。

焦点距離が200mmまでのものならば、入門向けのお値打ちレンズも発売されていますが、300mm、400mmと望遠域が大きくなるにつれて価格も高くなります。望遠ズームレンズは単焦点望遠レンズに比べ開放F値が暗くなりがちになります。

超望遠レンズは、屋外での野鳥、運動会、競技などの撮影のほか、月などの天体観測にも威力を発揮しますね。少し価格は高めです。




高倍率ズームレンズ

最後に広角から望遠まで幅広い焦点距離を1本でカバーできる、いわゆる倍率が大きいレンズのことを高倍率ズームレンズといいます。
レンズメーカーから発売されているものが多く、18mm〜270mm(35mm換算で27mm〜400mm)が1本でカバーできる超倍率のレンズも人気があります。

どうしてもレンズが重くなってしまったり、暗いレンズになりがちですが、最近ではその弱点も克服され、軽くて自然な写りになるようなレンズも発売されてきました。



ズームレンズの使い方

ズームレンズを使うコツは、ファインダーを覗いてからズームを変えるのではなく、あらかじめ撮影する大体の画角(焦点距離)を決め、ズームをセットし、撮影ポジションに移動してからファインダーを覗くことで、レンズの効果を活かした撮影ができるようになります。ズームリングは微調整程度に動かすくらいが理想的な使い方です。

一番よくないのは、もう一歩被写体に近づくと良い写真が撮れるのに、ズームで合わせてしまうと、被写体と背景との遠近感が変わり、迫力ある写真にならないことがあります。構図の調整は自分が動いてするのがいいでしょう。

ファインダーを覗いた時には無意識に焦点距離がセットされている位にならないと、どの焦点距離にしようかと考えている内にシャッターチャンスは逃げてしまいます。いわばズームレンズを単焦点レンズのように使うのがよいのです。

焦点距離の画角が身につくと、どの場所で、どのようなアングルで撮影すればよいかわかるようになり、迷いが無く撮影ができるようになります。

特に高倍率ズームレンズを使うと、自分が動かずズームに頼るようになってしまい、平凡な写真になりがちになるので、積極的に移動して撮影ポジションを変えて撮影するとよいです。逆に撮影ポジションが自由にならないときには高倍率ズームレンズはとても便利です。

シャッターチャンスが重要な場合には、その時のズームの焦点距離でまず撮影し、余裕があれば、違う焦点距離で撮影するようにしないとシャッターチャンスを逃すことになります。レンズを持ち歩くときには、あらかじめ一枚目を撮る焦点距離を決めておくのがよいです。

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