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長時間露光ノイズ

夜景や星空などの極端に暗いシーンを長時間(数十秒またはそれ以上)露光すると撮像素子の発熱により「熱ノイズ」が目立ってくることがあります。
こうして発生したノイズが長時間露光ノイズと呼ばれるもので、実際は存在しない点が画像上に写ってしまいます。そして、この発生を低減するのが、長秒時NR(ノイズリダクション)機能と呼ばれるものです。

下の画像はノイズリダクション機能をOFFにし、真っ暗な状態を作るためにレンズキャップを装着して、約30分ずっと撮影したものです。(画像はトリミングで拡大しています。)


イメージ

露出補正をオフにしていると、この様に多くのノイズが発生してしまいます。長時間露光ノイズは撮像素子の発熱が主な原因であるため、撮像素子の温度が高くなるほどノイズが増加する傾向があります。

ノイズ補正機能をオンにすると、撮影した後に同じ時間だけシャッターを閉じて撮影を開始します。同じ露光時間で撮影した2枚の写真には同じような場所にノイズが発生するので、2枚の写真を比較してノイズを消しているのです。これをすることによって、ほぼ完全に長時間露光ノイズを無くすことができるのですが、ひとつだけ大きな欠点があります。

それは、ノイズリダクション機能が働いている間は一切の操作ができないということです。ノイズリダクションにかかる時間は撮影した時間と同じだけの時間が必要ですから、30分ずっとシャッターを開いていたとすれば、処理にも30分かかってしまいます。その間には新たな写真の撮影もできませんから、星空を撮るときはまだしも、花火撮影のときなどはノイズリダクション機能のこともしっかりと頭に入れておかなければなりません。

ほとんどの機種でオンかオフを指定でき、ものによっては処理具合(強・中・弱など)を決めることができますから、シーンにあったものを選びましょう。また、シャッタースピードが10秒ほどであればほとんど発生しませんし、気にならないでしょう。できるだけノイズの少ない星空撮影がしたければ、気温の低い冬に撮影するようにしましょう。撮像素子の温度も上がりにくいのでノイズの発生量も少なくなります。



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