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色の表現

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カメラとは少し外れますが、最近はパソコンのディスプレイやテレビで写真を見ることも少なくないですよね。なので、今回は色の表現方法に関する説明を詳しくしていきたいと思います。


ピクセル


パソコンのディスプレイやテレビでいう1画素、つまり1ピクセルは「レッド(Red)」「グリーン(Green)」「ブルー(Blue)」のRGBの1セットです。RGBの3色あればすべての色を表現できるのです。カメラでいう1ピクセルとはRGBの1つのことでしたね。カメラは撮像素子で光を受けますが、このとき1ピクセルは光の強弱と「レッド」「グリーン」「ブルー」のいずれかの色の情報しか得られません。なので、画像処理エンジンで特定の計算をし、1ピクセルあたりフルカラーで情報を得たことと同じになるように処理しているのです。そのため、画像が保存されるときの1ピクセルはフルカラーになっているのです。そして、このフルカラーを表現するためにディスプレイは「レッド」「グリーン」「ブルー」の3色のRGBを使っているのです。また、ピクセルはコンピュータで画像を扱うときの、色情報(色調や階調) を持つ最小単位、最小要素ということのようです。したがって、ディスプレイの1ピクセルはRGBの1セットとなっているわけです。ちなみに、ディスプレイのRGBの1つをサブピクセルといいます。3つのサブピクセルで1つのピクセルを構成しているというわけです。


RGB


パソコンのモニターでは、RGBの3色を最も暗い=「0」から最も明るい=「255」まで、256段階で輝度を変化させています。 これによって、256x256x256=1677万7216色を発色できるようになっています。



テレビほかディスプレイ類などの様々な色の発光体を組み合わせて観る者の方へ放つことで色刺激を起こすものは、加法混色を使用して色を作っています。自ら発光して色を発色させていますので、これを「直射光」と言います。 
それに対してプリンタなどで作成する印刷物は自ら発光せず、太陽光などを反射することで発色しますが、これを「反射光」と言います。反射光を利用するプリンターは「シアン」「マゼンタ」「イエロー」で色を表現します。これを減法混色といいます。 最近ではこの3色に加え、美しい黒を印刷するため、また三原色のインキを節約し消費量と乾燥時間を減らすために黒のインクが装備されたものが主流となっています。これはCMYKモデルとよばれ、シアン (Cyan)、マゼンタ (Magenta)、イエロー (Yellow)、キー (Key) の略語です。キーとは印刷する画像の細部(輪郭や濃淡)を表現するために用いられるキープレートという版の略称で、通常は黒インキが使われます。

加法混色減法混色


ビット


まず、windowsのPCをお使いの方は『スタートボタン』を押して、『コントロールパネル』をクリックしてください。次に、『デスクトップのカスタマイズ』を押すと『画面の解像度の調整』というのがあると思いますのでそれをクリックしてください。すると、『色』という項目がありませんか。そこには『最高(32ビット)』とか『中(16ビット)』などとかかれていませんか。なぜ、色にビットという単位を使っているのでしょうか。それを今から解説していきます。


ビット (bit) は、ほとんどのデジタルコンピュータが扱うデータの最小単位です。1ビットでは2通りの状態を表現できます。これらの2つの状態は一般に"0"、"1"と表記されます。
コンピュータで同時に表示可能な色数は、各ピクセルに何ビットの情報を割り振るかによって決まります。かつてメモリが高価だった頃には表示色はかなり限られていましたが、現在ではRGB各8ビット、計24ビットを割り振ることで、1677万7216色の表示を可能にしています。これは、ほとんどの人間の目で識別可能な限界とされており、フルカラーやトゥルーカラーなどと呼ばれています。
1ビットで表示できるのは白と黒というような2種類の情報です。これで表示できるのはモノクロ2階調や、2値(ニチ)と呼ばれる、白と黒の2色のみで画像を表現するものです。これに対し、グレースケール(Gray Scale)と呼ばれる灰色を含んだ画像を表現する方法があります。自然なグレーの濃淡を表現するためには、人間が認識できる色は256階調以下ですので真っ白から真っ黒まで256通り(8ビット)のグレー色調があれば十分で、グレースケールは通常256階調で表現されます。


モノクロ二階調グレースケール


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グレースケールの階調

8 ビットだと 28 = 256 ですから、256種類の情報を表すことができ、これだけあれば英数字や記号、カタカナ、色の階調を表すのに十分です。8 ビットというビット数は、文字、階調を表すビット数として最適ですから、一般的に 8 ビットを 1 バイトといい、文字数や情報量を表す単位として使われています。


ディスプレイでカラー画像を表現させるためには「レッド(Red)」「グリーン(Green)」「ブルー(Blue)」の3つの色を使っており、濃淡をつけることで自然な色にしています。つまり、そのため、カラーの画像を表現するには多くの色が必要です。色階調の例として次のものが挙げられます。



48ビットカラー

赤緑青をそれぞれ65,536階調(16ビット)で混色して281,474,976,710,656(約281兆)色を表現します。



32ビットカラー

フルカラー(Full Color)や、トゥルーカラー(True Color)と呼ばれており、赤緑青をそれぞれ256階調(8ビット)で混色して16,777,216色を表現します。残りの8ビットの使い方はソフトウェアによって異なります。



24ビットカラー

32ビットカラーと同じく、フルカラー(Full Color)やトゥルーカラー(True Color)と呼ばれており、赤緑青をそれぞれ256階調(8ビット)で混色して16,777,216色を表現します。人間が認識できる色は各色256階調以下ですので、24ビットあれば十分自然なカラー画像を表現することができます。



8ビットカラー

8ビットカラーは、フルカラー(16,777,216色)の中から任意に抜き出した256色のをカラーパレットを参照して画像を表現します。インデックスカラー(Index Color)やパレットカラー(Palette Color)とも呼ばれます。任意に抜き出す色がOSやペイントソフトによって多少異なるため、同じ256色カラーの画像でもOSにより違う色で表示されます。

参照・参考文献 




このように、パソコンのディスプレイではビット数を使って色数を表しているのです。したがって、ビット数の大きいものほど色表現能力が高いということになります。しかし、JPEG形式での保存では24ビットが最大なので、JPEG写真の場合は24ビットより大きいディスプレイで見ても意味がないということです。一般的にはRAW形式での保存はビット数は大きくなるようです。ちなみに、パソコンでの写真のビット数は『ビットの深さ』というように表示されています。




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