画質はどうやって決まる?
そもそも、画質とはどれだけ色表現が適切か、どれだけ繊細に表現できているか、どれだけノイズが少ないかなどを端的に表したものです。
ここでは、こういった画質がどうやって決まるかを解説します。
画素数よりも撮像素子の大きさが重要
画素数とはその画像を構成している
実際に下の拡大画像をみて確認してみましょう。
このように、デジタルカメラで撮った写真はすべて、マス目の色情報に置き換えられています。
このマス目ひとつひとつの中の色にはグラデーションはありませんから、このマス目が少なければ少ないほど画像の情報が大雑把になり、粗く見えてしまいます。
当然のことながら、
このマス目の画像を作り出すのは、
つまり、
そして、センサーがどれだけ本物に忠実なマス目の画像へ変換できるかが重要になってきます。
大きな撮像素子なら一画素あたりの受光量に余裕があり、多くの情報を取り込むことができます。すると、本物に忠実な色のマス目を作ることができます。
ここでひとつ確認しておきたいのは、
このような状況で、コンパクトデジタルカメラのように小さな撮像素子にたくさんの画素を詰め込むと、一画素あたりの配線面積部分が多くなるため、一画素あたりの受光量は減り、それにともなって一画素あたりの情報量が減ってしまいます。これが原因となって同じ画素数でもコンデジはデジイチよりも画質が悪くなってしまうのです。
最近では技術が進歩し、配線部分の問題も克服しつつありますが、
今のところはまだ
レンズの光学性能に左右される
画質を決定する最も大きな要因はレンズの光学性能です。
実は、カメラ本体の性能よりも、善し悪しの影響が如実に現れてしまいます。レンズには数万円のものから十数万円のものまで幅広いラインナップがありますが、これらの価格差が生まれる最大の理由は
高価なレンズには「フローライト(蛍石)」や「異常低分散ガラス」などの色にじみの出にくい特殊素材、「ガラス削り出し非球面レンズ」などの画像歪みの出にくい素材など、材料費・加工費がかかるものがあえて使用されています。高価なレンズはこれらの恩恵により、本物に忠実な像を撮像素子に届けることができるのです。