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撮像素子

 撮像素子の役割を一言でいうと光でできたアナログの像を電気信号に変えることです。撮像素子にはフォトダイオードというものが使用されています。


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 撮像素子に当たった光は、集光レンズによって特定の大きさに区切られながら、カラーフィルタを通じてフォトダイオードへ導かれます。フォトダイオードは光の強弱しか感知できず、階調表現や色調表現ができないため、撮像素子の全面に設置されたR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)といったカラーフィルタによって特定の色だけを通し、その輝度情報を色データに変換しているのです。


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カラーフィルターの配置は上図のようになっています。緑の画素を2倍設けているのは、人間の眼の特性の関係で、緑の解像度が見かけ上の解像度を向上させるためです。

1400万画素というのはこの1画素が撮像素子に1400万個あるということです。これらの情報を元に画像処理エンジンが、周りの画素で得られた各色の情報をもとに特定の計算方法を使って、1画素のフルカラー情報を計算します。この処理によって、1画素ごとにフルカラー情報を得たのとほぼ同じ結果を出すことができます。


撮像素子には「Charge Coupled Deviceイメージセンサー」と「Complementary Metal Oxide Semiconductorイメージセンサー」の2種類があり、それぞれを省略して、単にCCDCMOSと呼ぶ場合が多いです。

 この2つのセンサーは名前は違うものの基本的な働きは同じです。違いというのは製造方法と信号の読み出しの方法です。CMOSイメージセンサーは消費電力が小さく、周辺回路と一体化が可能なため、センサー廻りをコンパクトにできる特徴があるので、いまではCMOSイメージセンサーのカメラの方が多いです。(昔はCCD採用のカメラの方が多かったですが、近年CMOSの開発が進んだためです。)


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キヤノンは他社での生産に頼ることになるCCDイメージセンサーに対し、自社で開発・製造が可能なCMOSイメージセンサーを2004年春以降デジタル一眼レフの全機種で採用しており、ニコンやソニーのデジタル一眼レフカメラでもそれぞれ自社製のCMOSを一部で採用しています。また、ソニーやキヤノンは民生用の小型HDビデオカメラなどにもCMOSイメージセンサを採用しています。


また、それぞれのメーカーはより多くの光を効率的に取り込むために、配線と受光素子の配置を逆転させたり、配線部分の薄膜化を行ったりしています。

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また、カタログなどに記載されている有効画素数とは、デジタルカメラなどに内蔵された受光素子(フォトダイオード)のうち、実際に撮影に使用される素子の数のことです。
 デジカメは数百万〜数千万の受光素子が光を電気信号に変換して画像を記録しますが、周辺部の素子はノイズが乗りやすいなどの事情から、すべての素子を使い切るわけではありません。そのため、総画素数よりも若干少ない数になります。




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