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白飛びと黒潰れ

白飛び、黒潰れはダイナミックレンジ(階調を表現できる範囲)を外れた部分で、白飛びは白、黒潰れは黒になります。注意するポイントは最も明るいキワ、右端と最も暗いキワ、左側です。ここの数値が極端に多く、この最高値を縦軸にしているため、他の山が低く見えます。こうした部分には色、階調が無いため、後で画像編集ソフトで補正してもほとんど効果がありません。そのため、あまりこうした極端な色は好まれません。

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これが『白飛び』といわれ、グラフ右側のキワが異常に高くなっています。




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これが『黒潰れ』といわれ、グラフ左側のキワが異常に高くなっています。



いままでの説明からはヒストグラムが偏った時は全てダメで、手を加えて補正することが必要と思われるかもしれませんが、すべてがそうなわけではありあません。
 例えば、逆光や薄曇の空を入れて人物を撮ると、人物は普通に写っても背景の空や雲が白飛びすることがあります。 これを白飛びしているからといって、露出補正でマイナス補正すると人物が暗くなり不自然になってしまいます。 逆に暗い室内で撮影した場合、黒潰れしている部分があるからといってプラス補正すると、黒い色がなくなり、全体が白っぽくなってしまい、しまりがなくなることがあります。

 少々複雑に思えるかもしれませんが、暗い場所、黒い物が多ければ左寄りの棒が多くなり、明るい場所、白い物が多ければ右寄りの棒が多くなります。

 これを何でも中央よりに補正してしまうと、白が白でなくなったり、黒がしまらなくなったりしてしまいます。 また晴天時の日向と日陰など明暗差が大きい場合は、その両方を適正露出で再現することはできません。 こういった場合には、構図を変える、ストロボ を使う、メインの被写体に合わせもう一方の色表現はあきらめることになります。

 要は被写体、周囲の状況、ヒストグラムを総合的に判断することが必要なのです。




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