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夜景


あると便利なもの


三脚

夜に写真を撮る場合、三脚は必須アイテムです。暗いとシャッタースピードが遅くなってしまうのでぶれやすくなります。ブレを最小限に抑えるためにもできるだけしっかりしたものを用意しましょう。また、ビルやタワーの上から撮るとき三脚を使用できないことがあります。そういうときには小さなミニ三脚をもっていきましょう。



特殊効果フィルター

たとえば、クロスフィルターと呼ばれるものは透明な光学ガラスの表面に細い線状のミゾが刻んであり、イルミネーションなどの光が当たると光条(十字)が発生します。ふつうの保護フィルターを使用するよりも光がアクセントとなり美しく撮ることができます。



レリーズ

レリーズとは有線のシャッターで、カメラにつけるとカメラに触れることなくシャッターを切ることができます。シャッターボタンを押すときに発生するブレが無くなるのでとても有用です。夜景撮影の場合はセルフタイマーでも代用することができます。



外付けストロボ

人物を夜景をバックに撮影する場合に必要となります。このとき、内蔵のストロボ を使っても良いですが光量が少ないため少し不自然な写真になりがちです。できれば外付けのものを持っていきましょう。



基本条件


撮影モード:    マニュアルモード

絞り:       F8.0

ISO感度:     100

シャッタースピード:1秒〜30秒

ホワイトバランス: オートまたは4000K

はじめは絞りとISO感度を固定してシャッター速度のみを変更して撮影してみると良いです。ノイズが目立ってはいけませんからISOは最低にしておきましょう。ほとんどの場合は100のままでもシャッタースピードを調節すれば適正露出になると思いますが、30秒開いても暗いときはISOを200にしてみましょう。ホワイトバランスは4000Kだと都市のクールさと光の暖かさを同時に表現できるそうです。



PDCAサイクル


Plan:考える

夜景やイルミネーションも千差万別です。感動した点を記録に残し、そして人に伝えたいものです。
まず、どの範囲を撮るかを考え、次にどのような撮影の仕方をするか考えましょう。
冬に撮影する場合は手がかじかんでしまわないように服のコーディネートも考えましょう。



Do:撮る

夜景やイルミネーションを撮るときの最大の失敗要因は手ぶれです。
夜景を撮るときには絶対に手持ち撮影はしないようにしましょう。
モニターで確認したときは良くても、パソコンやテレビの大きな画面で見てみるとブレが発覚する場合があります。
また、オートフォーカス(ピント)にも気をつけましょう。
デジタルカメラのAFは暗い被写体では機能しないものが多いのでマニュアルでピントを合わせる練習をしておきましょう。



Check:見る

撮った写真をその場で確認するには大型液晶モニターでもわかりにくいのでピンボケやブレの確認はズームボタンで拡大して見ましょう。夜景撮影の場合、かなりの確率でぶれていることがありますのでいつもよりも入念に確認しましょう。



Action:選ぶ

明らかな失敗写真は消しますが、少しイメージが異なって見えた写真はそのままにしてもう一度撮り方を変えて撮影しましょう。そして、それらの写真を比較し気に入った写真を残すようにします。 選ぶ眼を養うために、写真集・写真展・美術展などを、できるだけ見るようにしましょう。



明るさのイメージを合わせる

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ひとくちに夜景やイルミネーションといっても、その明るさは色々です。人の目には同じように見えても、光を発生する光源を写す場合とライトアップされた被写体を写す場合では同じ条件で撮影しても写真の見え方は異なります。デジタルカメラはイメージどおり撮れているかその場で確認できるので、思いどおりの写真が撮れるまで条件を変えて何度でも撮りなおしましょう。

 また、AFフレームの中に明るい被写体がないとAFが機能しない場合があります。そんな場合はシャッターボタン半押しテクニックを使い、AFフレーム内に写したい被写体を配置しピント合わせを行います。

 撮影したあとは写真のイルミネーションや夜景の明るさがイメージどおりか確認しましょう。その上でズームボタンで拡大しピントやブレが無いか確認します。明るさがイメージどおりでない場合は、ファインダー内にある露出バーの針が中央(ゼロ)にくるようにシャッタースピードを調整していきます。このとき、針がプラス側にあるときに撮影するとカメラが設定した適正露出より明るくなり、マイナス側で撮影すると暗く撮影できます。つまり、マニュアル露出では針の位置を変えるのと露出補正をすることは同じなのです。
 コンディションによっては標準より明るかったり暗かったりする写真のほうがイイ出来栄えになることもありますので、最低でも5枚くらいは条件を変えて撮影しておきましょう。



動きを表現する

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夜景撮影の基本はシャッタースピードだけを変えると言いましたが、光の軌跡などを撮りたいときにはシャッタースピードを固定して絞りを変えます。ISO感度はできるだけ最低で撮影します。

ちなみに、この写真はF13 シャッタースピート20秒で撮影しました。



人物も背景も明るく撮る


夜景やイルミネーションを背景に写真を撮ったけれど背景がその場のイメージに合わないことがあります。一般的には背景が写っていない場合が多いのですが、逆に明るく写りすぎている場合もあります。そんな背景と人物の明るさを合わせるためにはストロボ を使います。

ストロボ は後幕シンクロで撮る

後幕シンクロはスローシンクロのひとつで、スローシンクロとは近くの人物をストロボ の光で撮影し、背景をシャッターを長く開くことで撮影する機能です。スローシンクロにはもうひとつ先幕シンクロというものがありますが、人物を撮るときや車のテールランプなどを撮るときは使いません。先幕シンクロではストロボ を先にたいてからシャッターを長く開くもので、車を撮るとランプの軌跡だけが車体よりも進んで見えてしまい、人を撮るときはストロボ がたかれたから終わりだと思って動いてしまう可能性があるからです。

また、スローシンクロ撮影の場合はシャッタースピードが遅くなり、カメラブレしやすいので三脚を使用したりして防止対策をすることをおススメします。



構図を工夫する


夜景やイルミネーションを背景にした写真でも、ちょっとした工夫でイルミネーションのきれいさとともに楽しさや迫力も伝わる写真になります。参考にしていただき一味違った記念写真を撮りましょう。


人物はカメラに近づいてもらって撮りましょう。

人物が小さいとイルミネーションの明るさに負けてしまい、人物がどこにいるかわからなくなります。また、人物が遠いとストロボ の光が届かないこともあり暗く写ってしまうことがあります。カメラの位置を背景の構図に合わせて先に決め、そこに人物に入っていただくような位置に立ってもらいましょう。


背景は思い切って切り取ってみましょう。

背景は全体を残して撮影しがちですが、その他に特にきれいなイルミネーションの一部を切り取ったものを背景とすると、迫力がでてくるので、そんな撮影もしてみましょう。


アングルを変えてみましょう。

同じ被写体でも撮影する位置を変えることで大きく写真が変わります。

低い位置から撮影するローアングルを使用すると高さが強調され、ハイアングルから撮影すると奥行きが強調されます。いろいろ撮影してみて、お気に入りの写真を残すのもデジタルカメラならではの楽しみです。


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