レンズの選び方
本体だけを購入した場合や2本目のレンズを購入するときのポイントを解説します。
焦点距離により描写特性が異なり、それを理解することで、どのレンズを使うか、どの焦点距離を使うのかがわかるようになります。
レンズの特性を会得するには、一度にレンズシステムをそろえるより、
まずはレンズを使いこなす
レンズを色々使うより、使いこなすことがよく、レンズを長く使っていると、よく使うレンズ、愛着がわくレンズが決まってきて、そのレンズで撮影すると良い作品ができるようになってきます。
沢山のレンズを使うより、1本のレンズをとことん使い込むと勉強になります。レンズの粗探しをするより、レンズのクセ、良いところを見つけ、それを活かした撮り方をすれば、良い作品が生まれてきます。
レンズの性能はMTF曲線等の試験結果だけで決まるものではなく、微妙なレンズの味を楽しむのも交換レンズの魅力です。オールドレンズには魅力的なレンズが多くあります。
マウントに気をつける
まず、焦点距離ごとのレンズの特性を知るまえに、マウントを知っておきましょう。交換レンズはそれぞれのメーカーが規定したマウント(本体との結合部分)の規格に準拠したものがほとんどであり、どのレンズが使えるかは持っている本体によって変わってきます。
つまり基本的には各メーカーは独自のマウントを持っており、他メーカーのレンズは装着できないことになっているわけです。
また同一メーカーでもマウントが変更になっている場合もあり、同社製レンズが装着できないこともあります。 例えばキヤノンEOSでは、EFマウントのほかにデジタル専用のEF-Sマウントがあり、APS-C機には装着できますが、EFマウントのボディには装着できません。また、FDマウントなど旧マウントのレンズは装着できないことがあります。
これらのことから、レンズを購入するときは
シーン別に考えるここで使われる焦点距離はすべて35mm判換算の値です。
風景写真を撮りたい
風景写真では、隅々までピントを合わせたいことがあり、解像力の高い、又質感表現、階調性を重視してレンズを選ぶのがよいです。レンズは一般的には
ポートレート写真を撮りたい
ポートレートには、被写体の実体を表現するのに適し、質感表現に優れ、ボケがきれいで立体感が表現できるレンズが好まれます。また、意図していない歪みは少ない方が撮りやすくなります。一般的にはこれらのバランスが良い中望遠レンズが向いているとされます。また、中望遠レンズであれば、モデルとの距離も適切に取れるため撮影しやすくなることもこの焦点距離が向いている理由の一つでもあります。
最も有名なのは
24-70mm や 50mm もよく使われるが、意外と使い方が難しく、歪みに注意する必要があります。また、平凡な写真になりがちで、迫力が出せないこともあります。
スナップ写真を撮りたい
長時間持って歩くので軽量なズームレンズが便利です。広角から始まる標準ズームレンズ1本でもよいですが、望遠ズームレンズや超広角ズームレンズを加えると表現の幅が広がります。
標準ズームレンズで結構撮ることができますが、平凡な写真になってしまうことが多く、作品として印象を与えるのは意外と難しくなります。標準ズームレンズであれば
インパクトのある写真を撮るために広角レンズや望遠レンズを使うというのもありです。
昆虫や花をアップで撮りたい
こういう場合は小さな被写体を大きく写せることができる
マクロレンズ(ニコンではマイクロレンズという)には焦点距離の違う標準マクロ、中望遠マクロ、望遠マクロレンズがあります。
望遠マクロレンズは被写体との距離をとることができ、遠い被写体をアップできるが、ピント合わせや、ブレ防止など使い方が比較的難しいそうですから、使いやすいのは
スポーツ写真を撮りたい
スポーツを撮るときはどうしても被写体との距離が遠くなってしまいます。被写体が人にしろ自動車にしろ、できるだけ大きく撮影できることがスポーツ写真においては必須条件です。被写体を大きく写すために
ちなみに、モータースポーツでは、サンニッパ(300mmF2.8)やゴーヨン(500mmF4)など、望遠あるいは超望遠レンズがよく使われます。モータースポーツの写真を撮るのが好きな方々は、それにテレコンバーターを使って、700mmや1,000mmのレンズとして使うことも多いそうです。
一般的にはこのようにレンズを使い分けるのが理想的とされています。どんなレンズを選ぶかは自分が撮るであろう被写体をよく考え、その用途にあったレンズを見極めていきましょう。