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三脚の選び方

三脚の素材にはアルミやカーボン、マグネシウムなど、さまざまなものが用いられていますし、大きさも大型で本格的なものやミラーレス一眼用のものなど多種多様です。そんな多くの三脚の中から自分のデジイチライフにあったものを見つけていきましょう。


メーカーとしては日本のスリック、ベルボン、フランスのジッツオ、イタリアのマンフロット、アメリカ合衆国のクイックセット、ドイツのリンホフ、イギリスのベンボーなどが知られています。
一般的な三脚は、脚が丸型もしくは角型のパイプで作られており、二段から五段に延長できます。カメラの高さを調整するたびに脚を延長するのでは面倒であり、また微調整もできないことから、クランクで操作できるエレベーター機構を持つものが多くあります。
また用途や好みに合わせて雲台(ヘッド)を交換できるようになっています。



たいせつなこと

三脚とは手ぶれを抑えるために使用する機材ですね。三脚がしっかりと踏ん張ってくれなければ良い写真は撮れません。そのため、自分のカメラの重さに耐えられる剛性の高いものを選ぶようにしましょう。

剛性の高さには何が関わってくるのでしょうか。

一番深く関わっているのは『材質』です。プラスチックのような軟弱なものをメインとした三脚は当然のことながら、安定感、耐久性に欠けてしまいます。剛性を高めるには硬い素材である必要があるのです。
 一般的に硬い素材といえば金属のアルミニウム合金やスチールでしょう。これらの金属には重いという欠点があるため、大型のものになると軽量にするため炭素繊維強化プラスチック(カーボン)マグネシウム合金なども用いられます。



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高級な三脚に用いられる素材がカーボンです。カーボンの長所を一言で言うと軽くて強いということです。鉄と比較すると重さは1/4、強度においては10倍あると言われています。その他にも、耐摩耗性、耐熱性、熱伸縮性、耐酸性などに優れています。短所としては、製造コストが高いこと、加工、リサイクルの難しさが挙げられます。また損傷を受けた場合の破損の判断が難しく、強い衝撃を受けたりするような状況での使用は細心の注意が必要です。

また、三脚が耐えることのできる重さを『耐荷重』といいます。



雲台


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雲台とは、脚の上にあり、カメラの向きや傾きなどを調整する部分のことです。読み方は「うんだい」です。三脚には雲台を取り外しできるものと、できないものがありますが、中級以上のモデルは大抵取り外し可能になっています。雲台は三脚を使用する際にもっとも頻繁にさわって動かす部分ですから、三脚の使い心地は雲台で決まるといっても過言ではありません。

 種類は大きく分けて2種類あります。ハンドル操作によって傾きを調整し、風景などじっくり構図を決めたい撮影に向いているパンハンドルつきの3ウェイ雲台と稼動部に球を用い、操作の自由度が高い自由雲台です。自由雲台は小型化が可能なため、持ち物を小さくしたい場合に適しています。野鳥の撮影や、スポーツ撮影など動きの多いものはパンハンドル雲台より自由雲台をオススメします。



注意点

三脚のサイズには『卓上型』、『コンパクト型』、『中型』、『大型』などがあります。卓上型とはコンパクトデジタルカメラなどを机の上などにおいて撮影するときに使う三脚です。デジカメ用のものがありますので、まちがって買ってしまわないよう注意してください。初心者に一番使いやすいのはコンパクト型です。コンパクト型にもさまざまなものがありますが、基本的にめいっぱいのばして首から頭のへんにくるものがいいかと思います。

 また、5000円前後のものではなく最低でも1万円ぐらいのものにしましょう。余裕があればカーボン製の三脚を選びましょう。3000円などの安物には手を出さないことです。三脚は安かろう悪かろうです。三脚の脚は3段や4段などがありますが、安定性を考慮して、3段のものを選びましょう。段数の多いものは下の方の脚が細くなって、安定感がなくなります。

 耐荷重にも注意しましょう。自分のデジタル一眼レフカメラが2kgのときは三脚の耐荷重は2kg以上、雲台も買う場合は雲台の耐荷重も2kg以上となるようにしてください。



人気ブランド



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スリック(Slik)は、1956年に「スリックエレベーター三脚株式会社」として創業したということからもわかるように生粋の三脚メーカー。ベルボン(Velbon)と並んで日本の三脚メーカーでは有名です。商品ラインナップは低価格のものから超大型まで豊富で、しかも価格が手頃。間違えやすいのですが、SlickでもSilkでもなくSlikです。
 スリックの三脚製品は、カーボン、プロ、コンパクト、デジタルの四つのシリーズに分類されています。なお、スリック(Slik)は望遠鏡などで有名な、ケンコーグループのスリックブランドとして三脚を販売しています。


   




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ベルボン(Velbon)は、スリック(Slik)と並んで、日本を代表する三脚ブランドです。プロ用からコンパクトカメラ向けまで幅広く取り扱っており、また、他社へのOEMも多いです。ベルボンの三脚は大きく分けて、カーボンを利用したカルマーニュ(Carmagne)シリーズ(定価およそ5万〜10万円)と、それ以外のラインナップに分けられます。「それ以外」で人気なのは、軽量小型の「シェルパ」シリーズと、さらに軽量小型な「ウルトラ」シリーズです。


   




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ジッツオ(Gitzo)の三脚といえばプロが使っている、というイメージがあるほど、プロの愛用者が多いです。ベルボン、スリックなどの国産ではダメ、撮影の三脚はジッツオでなければ使う気が起きない、などという写真家もいるようです。実際、風景写真家の7割以上はジッツオを使っているというデータもあります。  一方、ジッツオは不当に高すぎるという批判もあります。操作性も値段ほどの性能ではない、といってベルボンやスリックなどを選ぶ人もいるようです。とはいえ、プロ・ハイアマチュアの三脚のとしては確固たる評価を得ているといっていいでしょう。
 もっとも安価なものでもおよそ四万円以上するため、初めての三脚購入でジッツオを選ぶ人は少なく、あれこれ試した上で購入という場合が多いでしょう。


   




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マンフロット(Manfrotto)はイタリアの三脚メーカー。海外三脚メーカーとしてはジッツオについで人気があるといっていいでしょう。三脚は黒色で、ワンポイントとして赤をつかっており、デザイン性に優れていると思います。カーボン三脚からアルミ三脚までバラエティーは豊富で、ジッツオよりも安価なモデルも販売しています。他メーカーよりも耐荷重を大目に見積もっているように感じられます。


   



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