花火
あると便利なもの
花火の撮影には絶対に必要です。必ず持っていきましょう。
レリーズはカメラに触れることなくシャッターを切ることができるアクセサリーです。レリーズにはケーブルレリーズというカメラに直接つなぐタイプ(リモートスイッチなどとも呼ばれる)とリモコンで操作するタイプの2種類があり、どちらのタイプでも花火の撮影はできますが、タイミングよくシャッターを切るにはケーブルレリーズが良いでしょう。
ズームレンズ
撮影してみたい構図やアングルにもよりますが、広角28mmから望遠200mm程度をカバーするズームレンズであれば十分です。花火に寄ることで迫力がある写真を撮ることができます。
ND(減光)フィルター
花火は非常に明るい被写体なので、そのまま撮ると、露出オーバーで花火が白くとんでしまう場合があります。このようなときはNDフィルターを使い、明るさを調整して写します。
基本条件
撮影モード:
絞り:
ISO感度:
シャッタースピード:
ホワイトバランス:
バルブ露出モードとは、シャッターボタンを押している間だけシャッターが開くモードです。花火を撮るときはこのモードにしてシャッタースピードが自由に設定できるようにしましょう。花火は思った以上に明るく写るので絞りを絞って明るくなり過ぎないようにしましょう。ホワイトバランスは太陽光で撮影し、色味を統一しましょう。
PDCAサイクル
花火大会の情報を集める
シーズン中は多くの雑誌媒体やインターネットなどで花火大会の情報を集めることができますのでこれを活用し、あらかじめ必要な情報を集めましょう。
余裕があれば、事前に会場を下見しておき、写真が撮りやすい場所を確認しておくと当日慌てずスムーズに撮影できます。
早めに会場入りして準備する
会場に着いたら先ず、風向きを調べ、必ず風上に撮影ポイントを構えます。これは風下では花火の煙や燃えカスが邪魔して、せっかくの花火を隠してしまうためです。風向きは昼間と夜とで変わる場合や、地上と上空とで異なる場合があるので注意が必要です。
花火が始まる前には何発か信号雷と呼ばれる花火が打ち上がりますので、参考にするとよいでしょう。そのためにも会場へは早めの到着を心がけ、撮影ポイントの確認や、カメラのセッティング、構図の確認を念入りに行いましょう。
ここで紹介する基本的な撮影テクニックを使ってとりあえず1枚撮影してみましょう。
このとき、花火の上がる位置や、高さ、明るさなども記憶しておき、2枚目以降の参考にします。
液晶モニターを使って、撮った画像を確認します。ピントの確認は大型の液晶モニターでも分かりにくいのでズームボタンを使い、拡大して確認します。
思いどおりに撮れていない場合は失敗した原因を探し、設定を変えて撮り直します。例えば、ピントが鮮明でない場合にはフォーカスロックを徹底する。
画像が明るすぎて花火が白くとんでしまった場合は絞りやシャッター速度を調節する、またはNDフィルターで明るさを調節するなどして撮り直しましょう。
ピントを合わせる
ピントはほとんどの場合、離れた空に上がるため無限遠で対応できます。この場合、フォーカスをマニュアルモードに変えて、
しかし、やや近い距離で花火が打ち上がるときには個別に合わせる必要があります。ピント合わせが必要な場合は、最初にうち上がる花火にピントを合わせて、それ以降はマニュアルフォーカスモードにしてフォーカスリングに触らないようにしましょう。
タイミング良く撮ってきれいに見せる
準備ができたらカメラを空へ向け、花火が揚がるのを待ちます。花火が打ちあがる瞬間にシャッターを押し、押しっぱなしにしたまま花火が開くのを待って、散ったあとシャッターボタンを離します。 うまく撮影できると、切れ目のない自然で大きな花火を撮ることができます。
ズームで寄って画角を変えて撮る
撮影ポイントの移動が難しい花火の撮影ではズーム機能が多いに役立ちます。これを積極的に活用し、さまざまな画角で撮影しておきましょう。打ち上げ花火というと花火全体を写しがちですが、時には望遠側にズームして花火をアップでとらえてみるのもよいでしょう。
タテ位置、ヨコ位置を使い分けて撮る
カメラをタテ位置で構えるか、ヨコ位置で構えるかは花火をどう見せたいかによって使い分けます。垂直方向に打ち上がる花火はタテ位置で撮るのが基本ですが、複数の打ち上げ場所から打つ上がるスターマインなどではヨコ位置で撮った方が広がりのある写真が写せます。
迫力を増すには画面から花火を少しはみ出させて撮る
画面にキレイにおさまっている花火写真は少し説明的に見え、いまいち迫力に欠けます。明らかにフレームアウトしたものは除きますが、花火の迫力を出すには画面から少し花火がはみ出るくらいの方が迫力ある写真に仕上がります。 そのまま撮るのが難しいようであれば、少し広めに撮っておき、あとでトリミングして構図を修正しましょう。
ノイズリダクション機能について
数十秒というロングシャッターになると、最低感度でもノイズが目立ってきます。ノイズリダクション機能というものを使うとノイズを除去することができます。
しかし、デメリットもありシャッターを開いておいた時間と同じ時間を処理に要するので、連写をすることができなくなります。花火において連写ができないことは大変不便なことなのでONにするかOFFにするかをよく考えましょう。ただ、5秒程度であればそれほど目立つノイズも発生しないので必要ないでしょう。