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あると便利なもの


ローポジション対応三脚

花の高さはいろいろありますが、一般的には低い位置で咲くものが多いです。それらの花をローアングルで撮影できるように、ローポジション位置が可能な三脚を準備しましょう。普段見る高さと違う角度で撮影した花の写真は新鮮さでいっぱいです。



ライティングレフ

陰の部分に光を当てることで、コントラストを弱め花の印象を優しくすることができます。
白と銀の反射面があるので、光の強さを変えることができます。両方の面を使って撮影して、自分のイメージに近い写真を選びましょう。



ND(減光)フィルター

デジタルカメラの画像取り込みのためのCCDのサイズは、フィルムより小さいので焦点距離が短くなり、ぼかし効果が出しにくいので絞り開放で撮影したいシーンが多くなります。
こんなとき便利なのがNDフィルターです。少なくとも2段(露出補正の単位)以上減光できるND4は必要です。また、小絞りのできないデジタルカメラで露出オーバーになるのを防げます。これが取り付けられない機種もありますので、使用説明書でご確認ください。それでも使ってみたい場合は撮影レンズの前にフィルターを軽く押し当てても使えますが、カメラぶれに注意しましょう。



PL(偏光)フィルター

花の周りの葉の反射を除去したりや青空の濃度を落とすことによって、花の色の鮮やかさを強調できます。そんなときに使用するのがPL(偏光)フィルター。偏光の効果はカメラの液晶モニターにより効果を確認して、最適な設定にして撮影します。
これが取り付けられない機種もありますので、使用説明書でご確認ください。それでも使ってみたい場合は撮影レンズの前にフィルターを軽く押し当てても使えますが、中心をできるだけ合わせることとカメラぶれに注意しましょう。



霧吹き

花に水滴をつけることで花にみずみずしさを与えることができます。また、葉に水滴をつけることで、そこに光の反射をさせることで背景の雰囲気を変えることができます。このようなときに、小さな霧吹きを持っていると便利です。ただし、掛けすぎることは望ましくありません。



基本条件


撮影モード:    絞り優先モード

絞り:       F3.5

ISO感度:     400

ホワイトバランス: オート

絞り優先モードにして、背景をぼかすことを考えましょう。ズームレンズでズームした場合に絞り値が大きくなる場合がありますが、原理的に仕方がないので気にしなくて大丈夫です。広角側で撮影する場合はF3.5よりは開いて撮影しましょう。被写体ブレを防ぐためにシャッタースピードは少し速くします。手持ち撮影するときは手ぶれが起きやすいのでISO感度も800ほどに上げましょう。また、曇りの場合は手動でホワイトバランスを曇りに変更しておきましょう。



PDCAサイクル


Plan:考える

あなたがこころを動かされた花をどのように表現したら感動する写真になるかを考えます。 構図を考えただけでも 「縦位置撮影」か「横位置撮影」か。
 「アイレベル」か「ローアングル」か「ハイアングル」か 「全体」か「アップ」かいくつもの選択肢があります。



Do:撮る

ピントを合わせたい被写体をAFフレームに合わせます。
花を撮るときのピントは“めしべ”に合わせると良いでしょう。
ピントを確実にあわせるためには、シャッターボタン半押しを確実に使いましょう



Check:見る

撮った写真をその場で確認するには大型液晶モニターでもわかりにくいのでピンボケやブレの確認はズームボタンで拡大して見ましょう。
花は光の当たり方、見る位置、角度で全く違って見えます。 色々な構図で複数枚撮影し、後で選ぶのも撮影のリズムを生かす点からは良いでしょう。



Action:選ぶ

明らかな失敗写真は消しますが、少しイメージが異なって見えた写真はそのままにしてもう一度撮り方を変えて撮影しましょう。そして、それらの写真を比較し気に入った写真を残すようにします。
選ぶ眼を養うために、写真集・写真展・美術展などを、できるだけ見るようにしましょう。



ピントを合わせる

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花の撮影で一番重要な事は、ピントの合わせる位置。特に一輪の花をアップで撮影する際は特に大切なポイントで、基本的に花のめしべやおしべにピントを合わせて撮影します。
花びらにピントを合わせてしまうと、花全体がぼんやりしてしまいます。小さな花になるとピント合わせがシビアになります。手持ち撮影では、ピントが合っているつもりでも、シャッターを押す間にピントがずれてしまう事は珍しくありません。ピントを合わせたままシャッターを押すのはなかなか難しいものです。ブレを抑えるためにも三脚は使用した方が良いでしょう。



中抜けを防ぐ

ピントを花に合わせたはずが、背景にあってしまうことを中抜けといいます。この中抜けを防ぐにはオートフォーカスをセンター固定モードに変更し、撮りたい被写体が真ん中に来るようにカメラを動かします。そうしたら、シャッターボタンを半押ししピントを花に合わせ、半押ししたまま撮りたい構図へカメラを動かします。こうすることで、ピントが背景にあってしまうのを確実に防ぐことができます。



被写体ブレを防ぐ

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植物は風などで動いてしまうのでぶれてしまうときがあります。そういう場合は、風がやむ一瞬まで待つか、風をさえぎるものを置いたりしましょう。それでも、ぶれてしまう場合は撮影モードをシャッター優先モードにして、シャッタースピードを1/180秒よりも速く設定しましょう。このときISO感度を若干高めにしておくと良いです。



切り取る

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人の眼は広い範囲を見ることができますが、集中したときや感動したときは、一部を集中して見ているものです。写真を撮るときも、目で見える全ての中からどれだけの範囲を切り取って残すかで、写真の出来栄えが変わります。 花を見て感動した部分に集中し、余分な部分は写らないようにしましょう。

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切り取り方には、いろいろなテクニックがありますが、基本は被写体である花に近づくことです。これで花やそのまわりがよく観察でき、どの方向から撮るのが自分の感動を伝えられるか判断できます。その上で、ファインダーを見ながら、近付いたり離れたり距離を変えてみましょう。



アングルを変えてみる

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同じ花でも見る角度で、その雰囲気も大きく違って見えます。


自分の目の高さで撮る「アイレベル」

見慣れた見え方なので、親しみのある写真になります。


見下ろして撮る「ハイアングル」

一般的には花の高さは人の目より低いので、このアングルで見ていることが多いとともに、花の撮影ではもっとも多いアングルです。背景に色々なものが写り込むので、その処理に工夫しましょう。


被写体を見上げて撮る「ローアングル」

背の低い花では普段見慣れない見方なので新鮮さを感じさせます。 背景が空や照明が写り込むことが多いので、背景を基準に露出が決まり花が暗く写りがちです。露出補正やレフを使用するなど工夫が必要です。

また、背景はなるべくコントラストの少ない地味な色ほどピントが合っている花がよく目立ちます。



ベストフレーミング


花を印象的に見せるためには三分割構図を利用しましょう。

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交点に花を配置する。
安定感と広がりを表現することができます。


面積の比率の目安にする。

近景・中景・遠景のバランスを良くしたり、花の色の分布を安定させて見せる。




水平、垂直を合わせる。

地平線や水平線が合わずに斜めに写してしまうことがあることを防止するとともに、空と大地のどちらを強調するかの目安にする。

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みなさんが何気なくご覧になっているグラビアやポスターなどの写真や絵をよく見てみると、この三分割法を使用した構図が多いことに気づかれると思います。




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